迷子のうさぎ
それはそれは寒い真冬の午後。。。
大きな暖炉のあるあったかいお部屋に女の子がひとり
お兄ちゃんのいらなくなったおもちゃ箱の中には
お兄ちゃんのお古のおもちゃや女の子の大好きな絵本やお人形が住んでいます
おじいちゃんが昔、旅行に行くときにお供だった古いトランクの中には
腕のちぎれたクマのぬいぐるみやゼンマイが壊れて動かなくなったブリキの
おもちゃや道端で拾った葉っぱや野原に落ちてたハンカチや
壊れたおじいちゃんの腕時計なんかが
ぎゅうぎゅうに犇いています。
ママに見つかったら 捨てられてしまいそうなものばかり。
でも 女の子には宝物。
さっきまでやんでた雪がまた降り始めました
何かの気配を感じた女の子が窓の外をのぞくと。。。
あっ。。。
そこには。。。
真っ白なうさぎが。。。。
うさぎさん、迷子になっちゃったの?
おしまい